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展示会の集客は、何をすればいいですか?
来場者を集めるのは主催者、足を止める理由を置くのは御社です

公開日:2026年10月20日
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来場者を集めるのは主催者、足を止める理由を置くのは御社です
展示会の集客は、何をすればいいですか?会場まで集めるのは主催者、足を止める理由を置くのは御社です。開場の朝、東京ビッグサイトの広場で来場者の流れの中から振り向くアマンディーヌ

主催者の発表では、来場者は3日間で数万人。開場と同時に通路には人が流れ、隣のブースの前には人だかりができている。それなのに、御社のブースの前だけ、足が止まらない。お昼を過ぎて名刺入れを見ると、朝から増えたのは数枚。担当の方は「人は来ているのに、どうしてうちには寄らないのだろう」と、通路を眺めておられるのではないでしょうか。

「展示会の集客は、何をすればいいですか」

来場者を会場まで集めるのは、主催者の仕事です。御社の集客は、通路を流れる人の足が御社のブースの前で止まる理由を、1つ置くことから始まります。事前の案内状も、当日の声かけも、会期後のフォローも、その「止まる理由」があって初めて働きます。多くの会社では、止まる理由が無いまま、案内状の数と名刺の枚数だけを増やしておられます。

以下、展示会の集客が2段に分かれていること、施策がどれも同じに見えてしまう理由、足を止める理由の置き方、前・中・後の流れ、来場者の数より先に見ておく数字、の順に書きます。

1. 展示会の集客は、2段に分かれています

1段目は、主催者が会場まで人を集める段です。広告を打ち、事前登録を募り、会期中に数万人を会場へ運びます。出展料に含まれているのは、ここまでです。

2段目は、会場に来た人が御社のブースの前で足を止める段です。ここは主催者の手を離れ、各社に任されます。出展を終えた会社が「にぎわっていた」と満足しておられるのは、たいてい1段目の話で、ご自分のブースの前については「こんなものか」で終わっています。

来場者の方の一日は、思っているより短いものです。アペルザの来場者調査(n=413)では、来場者は平均17社を訪問し、受け取った資料の94.9%は保管されないと答えています。通路からの3秒で印象に残らなければ素通りされる、と現場ではよく言われます。数万人という1段目の数字は、御社のブースの前では、通路を歩く速さで過ぎていく十数秒に変わります。

2. 集客の施策が、どれも同じに見えてしまう理由

実機のデモ、ノベルティ、名刺集め。どれも、やってよいことです。やめる必要はありません。問題は、それだけで終わると、どのブースも同じに見えることです。来場者の方は1日に10社を超えるブースを回っていますから、同じに見えたブースは、翌日には区別がつきません。

もう1つ、現場で起きていることがあります。展示会では、名刺のリストを集めることがゴールになってしまっている、ということです。集めたあとは電話やメールで追えばよい、と考えられがちですが、名刺のデータだけをいただいても、その場で話が盛り上がっていなければ、商談には結びつきません。集めた名刺の9割は捨てているのも同然、と言われるのは、このためです。

数字にも表れています。マーケライズの調査(2026年、製造業を主とする企業の営業・販促担当者180名、複数回答)では、展示会で重視する指標に名刺獲得数を挙げた担当者が71.9%でした。一方で、出展の効果を指標で明確に測定していると答えた担当者は18.9%です。Sansanの調査(2025年)では、名刺交換のあと日常的にフォローのメールを送る営業担当者は4人に1人、名刺を受け取る機会の多い買い手の約6割が、受け取った名刺をすぐに使える状態で管理できていない、とされています。名刺は集まっても、送る側も受け取る側も、その先へ動けていません。

※ マーケライズ調べ(2026年)/Sansan調べ(2025年)

御社のブースの前で足が止まらないのは、人が来ていないからではありません。足を止めたあとに何が起きるかまで含めて、止まる理由がまだ置かれていないからです。

3. 足を止める理由は、製品の説明ではなく、来場者の方の現場の場面です

通路を歩く来場者の方は、まず「何屋か」を読み、次に「自分に関係があるか」を読みます。製品名と仕様を大きく掲げても、2つ目が読めなければ足は止まりません。止まるのは、ご自分の現場で起きていそうな場面が、通路から見えたときです。ブースの前を素通りされる理由と、実機のデモに現場の物語を足す考え方は、別の記事に書きました。

弊社がご一緒しているのは、御社の製品が使われている現場で、お客さまが困っていた場面を1つ選び、社員の方ご自身が語れる物語にして、ブースの入口に置くことです。弊社はこれを「マンガ×体験価値」と呼んでいます。マンガはきっかけで、社員の方も、来場者の方も、その先の相手も巻き込んで、みんなが主体的に動く形を作る。来場者の方が「うちの現場も同じだ」とご自分の話を始めてくださった瞬間に、商談の入口が開きます。物語は、買い手の側にも語る役を渡します。

床面サインの特殊施工をされている株式会社美華道さまは、2026年5月の第2回鉄道技術展・大阪(インテックス大阪)で、施工の見本を見せるだけでなく、来場者の方の現場で起きていそうな場面をマンガにして、ブースの入口に置かれました。自社マスコットのシグナ・ミカも、その場面の中にいます。人を引きつけるブースになり、3日間のアンケートは459件で、前回出展の関西物流展の約12.8倍。前向きな反応は164件、会期中にその場でいただいた見積は19件でした。

誠幸運輸倉庫さまが2026年10月のものづくりワールド大阪(インテックス大阪)に出展されたときも、同じことが起きています。3日間のアンケート71件のうち、物語に重なる回答をくださった41件では前向きな反応が22件。物語に重ならなかった30件では、前向きな反応は0件でした。足を止めた理由が、そのまま商談の入口になっています。もちろん、どの会社でも同じ数字が出るとは申し上げません。ただ、足を止める理由を製品の説明から現場の場面に変えると、来場者の方の反応が変わることは、2つの現場で確かめています。

4. 前・中・後を1つの流れで組むと、集客は会期の前から始まります

足を止める理由が決まると、事前・当日・会期後が、1本の流れになります。

  1. 前。主催者の事前登録者に案内状を一斉に送るのではなく、会いたい相手を絞って、当日に会う約束を先に取ります。ブースの入口に置く場面も、この時点で決めておきます。詳しくは展示会の事前集客は何をすればいいかに書きました。
  2. 中。足を止めてくださった方に、製品の説明より先に、現場の話を伺います。ブースで何を話しかけるかと、アンケートで何を残すかは、このためにあります。その場で何に反応されたかを残し、すぐ商談に進める方と、時間をかける方に分けておきます。
  3. 後。全員に同じお礼を送る前に、会期中に分けた3つの順に動きます。会期後のフォローの始め方と、来年も出るかを決める材料は、会期中の記録から作ります。

弊社は、作って納めて終わる制作会社としてではなく、この前・中・後を一緒に回すプロジェクトの運用者としてご一緒しています。1回の出展で終わらせず、今年の会期中に足が止まった場面の記録から、翌年の出展を設計します。美華道さまの次の出展の準備も、鉄道技術展の記録から始まっています。だから、お付き合いは1年以上、できれば何年も続くプロジェクトになります。

5. 来場者の数より先に、見ておく3つの数字

主催者の来場者数は、御社の集客の数字ではありません。会期中に、次の3つを数えておくと、来年の出展が設計できます。

  1. 通路を通った方のうち、御社のブースの前で足を止めた方の数。1時間だけでよいので、誰かが数えます。
  2. 足を止めた方のうち、ご自分の現場の話をしてくださった方の数。
  3. その方々のうち、会期中に次の約束(見積・訪問・試作・サンプル)が決まった数。

名刺の枚数は、この3つのあとです。枚数を目標に置くと、会期中の動きが枚数を集める動きに変わってしまいます。展示会の目標設定に何を置くかに、その理由を書きました。

6. 明日からできる3つ

次の出展に向けて、社内でできることを3つに絞ります。

  1. 前回の出展で、ブースの前で足を止めた方が最初に口にした言葉を、思い出せるだけ書き出します。製品名ではなく、その方の現場の言葉が出てきたら、そこが場面の入口です。
  2. 御社の製品が使われている現場で、お客さまが困っていた場面を1つ選びます。社員の方が「それはうちの話だ」と語れるものを選びます。
  3. その場面を、通路から読める1枚にして、ブースの入口に置きます。実機もノベルティもそのまま主役にして、その手前に場面を足します。

この3つが決まれば、マンガにするか、パネルにするか、キャラクターを立てるかは、あとから決められます。

よくあるご質問

Q1. 来場者数の少ない展示会では、集客は望めませんか。

主催者が集める人数より、通路を歩く方の職種が御社のお客さまと重なっているかが先です。重なっていれば、来場者数が少なくても、足を止めた方の数は取れます。どの展示会に出ればいいかに、選び方を書きました。

Q2. 事前集客の案内状は、何通送ればいいですか。

通数から入らないことをお勧めしています。会いたい相手を先に決め、その方に当日会う約束を取るほうが、会期中の動きが決まります。一斉送付は、その約束の補助として使います。

Q3. ノベルティで人を集めるのは、効果がありませんか。

あります。足を止めていただくきっかけとして、ノベルティは働きます。問題は、受け取ったあとに話が始まるかどうかです。受け取って次のブースへ向かう方が多いなら、きっかけのあとに置く場面が足りていません。

Q4. 名刺を多く集めたほうが、商談は増えませんか。

枚数と商談の数は、比例しません。会期中に話が盛り上がらなかった名刺は、会期後に電話をしても、相手の記憶に御社が残っていません。枚数より先に、その場で現場の話をしてくださった方の数を見てください。

Q5. 1小間の小さなブースでも、できますか。

できます。置くのは大きな装飾ではなく、通路から読める場面1つです。小さなブースほど、製品と場面が近くに置けるので、足を止めた方がそのまま製品に手を伸ばしやすくなります。

最後に、ひとつだけうかがわせてください。

前回の出展で、御社のブースの前で足を止めた方は、最初に何とおっしゃいましたか。

その言葉が、次の出展で通路に置く場面の、最初の1コマになります。

その答えを持って、30分だけ話してみませんか。

前回の出展で集めた名刺が、その後どうなったかを伺い、次の展示会の前・中・後で打てる手を一緒に洗い出します。

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すでに出ている費用に、何が返っていますか。

求人サイトの掲載料、展示会の出展料、広告費。どれも、もう払っている費用です。その額に対して何人採れたのか、何件が商談になったのか。御社の数字を入れると、そのまま出ます。会社名もお名前も要りません。

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社員の方と一緒に、来場者の方の現場の場面を物語にしてブースの入口に置き、前・中・後を回して翌年の出展へつないでいくところまで運用しています。展示会マンガプロジェクトを見る

前回の出展で足を止めた方の言葉を2つ3つお持ちいただければ、次に通路へ置く場面の見当まで、その場で一緒に出せます。30分の面談を予約する

参考ブログ

展示会の商談化率はなぜ上がらないのか展示会の商談化率は、なぜ上がらないのでしょうか?名刺を集めたあとではなく、会期中の熱で決まっています。記事を読む →

参考実績

美華道さまの展示会マンガ事例第2回鉄道技術展・大阪2026|美華道さま来場者の方の現場の場面をブースの入口に置き、3日間でアンケート459件、会期中の見積19件。実績を見る →

展示会の集客は、来場者の数ではなく、御社のブースの前で足が止まる理由を1つ置くところから始まります。

2026年10月20日

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