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展示会の振り返りは、何を話し合えばいいですか?
反省会で終えず、来場者の方への次の一手と、翌年の出展を決める場にします

公開日:2026年11月6日
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反省会で終えず、来場者の方への次の一手と、翌年の出展を決める場にします
展示会の振り返りは何を話し合う? 反省会で終えず、次の一手と翌年を決める

3日間の会期が終わり、ブースの片付けも済んだ。週明けに「振り返り会」の予定が入っている。けれど、何を話し合えばいいのかが決まっていない。去年も集まって「人は来た」「パネルが見づらかった」と言い合い、議事録を1枚残して終わった。今年もそうなるのではないか。上司からは「で、成果はどうだった?」と聞かれるだろう。名刺の枚数のほかに、答えられるものが手元に無い。そんな思いで、会議の招待を眺めていませんか。

「展示会の振り返りは、何を話し合えばいいのでしょうか」

話し合うのは、良かった点と悪かった点ではありません。来場者の方の誰に、どの話の続きをいつ届けるか。翌年のブースで、最初に何を見せるか。この2つを決める場にすると、振り返りは反省会で終わらず、会期のあとと翌年の出展を動かす会議になります。

以下、振り返りが感想の言い合いで終わる4つの理由、担当の方が抱える不安、振り返りで決める3つ、会期中の毎晩から始める振り返り、翌年の出展へ持ち越した記録、弊社のやり方、今週できる3つ、の順に書きます。

1. 振り返りが、感想の言い合いで終わる4つの理由

振り返りの会議が実りの少ないまま終わるのには、たいてい共通の理由があります。

  1. 集まるのが会期から1週間以上たってから。来場者の方と交わした言葉は、日がたつほど薄れます。会議の日には、印象に残った数人の話しか思い出せなくなっています。
  2. 材料が名刺の束と、スタッフの記憶だけ。誰が、どんな悩みを話されたのかが書き残されていないと、話し合いは「多かった」「少なかった」の感想になります。
  3. 何を決める会議かが、決まっていない。議題が「振り返り」のままだと、良かった点と悪かった点を並べて時間が終わります。並べたものを、誰がいつ動かすのかまでは決まりません。
  4. 責める場になってしまう。成果が数字で見えないと、「準備が遅かった」「ブースに立つ人が足りなかった」と、人の話になりがちです。そうなると、次に出展の担当を引き受けたい人がいなくなります。

どれも担当の方の努力不足ではなく、振り返りの組み立ての問題です。組み立てを変えれば、同じ時間で決まることが変わります。

2. 担当の方が、振り返りの前に抱えている不安

出展を任された方からは、会期のあとに、こんな声をよくうかがいます。

この不安の根は、同じところにあります。会期中に起きたことが、社内で共有できる形で残っていないのです。名刺を集めることがゴールになってしまうと、データは手元に残っても、ブースでの熱は残りません。現場で盛り上がっていなかった名刺は、そのあと何通メールを送っても、なかなか商談には結びつきません。

Sansanの調べでも、名刺交換のあと日常的にフォローのメールを送る営業担当者は4人に1人とされています。送る側も、何を送ればよいのか決めきれていないのだと思います。振り返りは、その「何を」を決める場です。

3. 振り返りで決めるのは、3つだけです

振り返りの議題は、次の3つに絞ることをおすすめします。

  1. 誰に、どの話の続きを、いつ届けるか。名刺を全部同じに扱わず、ブースで具体的な悩みを話された方を先に分けます。その方に、会期中の話の続きになる一言を、1週間以内に届けます。分け方の手順は展示会のあとのフォローは、何から始めればいいですか?にまとめました。
  2. 翌年のブースで、最初に何を見せるか。来場者の方が足を止め、口にされた悩みのうち、いちばん多かったものを選びます。それが、翌年のブースで通路から最初に見せる場面になります。
  3. 続きを、誰がいつまで持つか。お客さまへの次の一手と、翌年の準備のそれぞれに、名前と日付を1つずつ入れます。名前の入っていない決めごとは、日々の仕事に埋もれて動きません。

良かった点と悪かった点を話し合うのは、この3つを決めるための材料としてです。並べて終わりにしないことが、振り返りをいちばん変えます。上司への報告も、名刺の枚数ではなく、この3つで組むと伝わり方が変わります。報告の組み立ては展示会の成果は、何で報告していますか?でも書きました。

4. 振り返りは、会期の最終日ではなく、初日の夜から始めます

会期のあとに集まって振り返るだけでは、その年の会期中には何も直せません。振り返りは、初日の夜から始めると、残りの日を変えられます。

ものづくりワールド大阪2026に出展された誠幸運輸倉庫さまでは、会期中の毎晩、スタッフの日報を読み、翌朝の朝礼で誠幸運輸倉庫さまの皆さまと、配置や声のかけ方を見直しました。大きく作り替えたのではなく、毎朝の小さな直しです。アンケートは18件、25件、28件と日ごとに増え、ご依頼も3件、5件、7件と増えて、3日間で15件になりました(実績ページの集計)。

毎晩の振り返りで見ていたのは、次のようなことです。

  1. その日、来場者の方が足を止めた場面と、素通りされた場面。
  2. 来場者の方が、ご自分の言葉で話された悩み。
  3. 翌朝、配置や最初の一言のどこを1つだけ変えるか。

会期中の3日分の記録があれば、会期のあとの振り返りは、記憶ではなく記録で話し合えます。3日間の流れは触って試せないサービスは、展示会でどう伝える?に書きました。

5. 振り返りを、翌年の出展へ持ち越した記録

振り返りで決めたことは、次の出展で初めて確かめられます。

株式会社美華道さまは、関西物流展に出展されたあと、第2回鉄道技術展・大阪2026(2026年5月、インテックス大阪)に出展されました。鉄道技術展の3日間のアンケートは459件で、前回出展された関西物流展の約12.8倍でした。会期中にその場でいただいた見積は19件です。

展示会が違えば来場者の方も違うので、数字の差をすべて振り返りの成果とは言えません。それでも、1回目の記録を2回目に持ち越したことで、「去年と同じ準備をもう一度なぞる」ことからは抜け出せたと考えています。1回目は、2回目の準備でもありました。翌年の出展を決める材料については来年も同じ展示会に出るべきでしょうか?で詳しく書いています。

6. 弊社は、振り返りを「次の場面づくり」として一緒に運用しています

弊社、株式会社アンシャントマンは、展示会をプロジェクトとして運用しています。出展の前・中・後を設計し、会期中の毎晩の振り返りと、会期のあとの振り返りを、翌年の出展へつなげます。

振り返りで選んだ「来場者の方の悩み」は、マンガの場面にします。マンガ×体験価値の考え方で、お客さまの社員の皆さまと一緒に、どの悩みを、どんな場面で見せるかを選びます。選ぶところから社員の皆さまに加わっていただくので、ブースに立つ方が、ご自分の言葉でその場面を話せるようになります。来場者の方にとっても、ご自分の現場の話として読めるので、足を止めて話を始めやすくなります。

会期のあとは、その場面の続きを、来場者の方への次の一手として届けます。そして翌年、また振り返りから次の場面を選ぶ。1回の出展で終わらせず、2回目、3回目と、お客さまと一緒に続けていく運用です。社内で話が止まってしまうときの手当てはブースでは響いたのに、社内で話が止まるのはなぜ?にまとめています。

7. 今週できる3つ

  1. 振り返り会の議題を、「誰に何の続きを届けるか」「翌年、最初に何を見せるか」「誰がいつまで持つか」の3行に書き換える。
  2. ブースに立った方全員に、来場者の方が話された悩みを、思い出せる範囲で1人3つずつ書いてもらう。会議の前に集めておく。
  3. 次の出展が決まっている方は、会期中の毎晩、15分だけ日報を読む時間を予定に入れておく。

よくあるご質問

Q1. 振り返りは、会期のあといつまでにすればいいですか。

できれば1週間以内をおすすめします。来場者の方への次の一手は、会期の記憶が残っているうちに届けるほど、話の続きとして読んでいただけます。翌年の準備の話は、そのあと改めて時間を取っても間に合います。

Q2. 振り返りには、誰が出ればいいですか。

ブースに立った方と、来場者の方への次の一手を決められる方です。出展の判断をされる方にも、最後の10分だけでも加わっていただくと、翌年の話がその場で前に進みます。

Q3. 来場者の方の悩みを、会期中に書き残す余裕がありません。

アンケートの設問を、悩みに印を付けるだけの形にしておくと、来場者の方ご自身に残していただけます。スタッフの方は、その日の終わりに印象に残った一言を3つだけ書けば十分です。設問の作り方は展示会のアンケートは、何を聞けばいいですか?に書きました。

Q4. 成果が出なかった年の振り返りは、どう進めればいいですか。

人の話にせず、場面の話にしてください。どの場面で足が止まり、どの場面で素通りされたかを並べれば、翌年に何を変えるかが具体的になります。成果が出なかった年の記録ほど、翌年の材料になります。

Q5. 振り返りの結果は、どこに残しておけばいいですか。

翌年の出展の担当の方が、最初に開く場所に残してください。担当が替わっても、去年の来場者の方の悩みと、決めた3つが読めれば、準備を一から始めずに済みます。

最後に、ひとつだけうかがわせてください。

前回の展示会の振り返りで、来場者の方の誰に、どの話の続きを届けると決めたでしょうか。

すぐに浮かばないなら、次の振り返り会の議題を、その1行から書き始めてみてください。

その答えを持って、30分だけ話してみませんか。

前回の出展で集めた名刺が、その後どうなったかを伺い、次の展示会の前・中・後で打てる手を一緒に洗い出します。

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会期中の毎晩の振り返りから、会期のあとの次の一手、そして翌年の出展へつなぐところまでを、プロジェクトとして運用しています。展示会マンガプロジェクトを見る

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