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採用がうまくいかない会社に、共通していることは?
担当者ひとりで背負わず、社員みんなで会社を語れる形にします

公開日:2026年10月11日
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担当者ひとりで背負わず、社員みんなで会社を語れる形にします
晴れた朝の大阪・中之島の川沿いで、作業着の社員3人が冊子を囲んで笑い合う場面を背に、無地の冊子をこちらへ差し出して微笑んでいるところ。採用は担当者ひとりで抱えず、社員みんなで会社を語る形にします

求人の文面を書き直し、媒体を替え、面接の日程を組み、辞退の連絡を受ける。社内からは「まだ決まらないの」と聞かれる。採用の担当になってから、ずっとひとりで走っている。そんな毎日になっていませんか。

「採用がうまくいかない会社には、何か共通していることがあるのでしょうか」

あります。ただし、それは条件が悪いことでも、担当の方の力が足りないことでもありません。採用がうまくいかない会社に多いのは、採用が担当の方ひとりの仕事になっていて、入ったあとの毎日を語れる社員の声が、求職者に届いていないという形です。求職者が知りたいのは、給与や休日の欄より先に「入ったら、どんな毎日になるのか」です。それを語れるのは、毎日その現場にいる社員の方々です。担当の方ひとりで背負わず、社員みんなで会社を語れる形にすると、採用は動き始めます。

以下、うまくいかない会社に共通する3つの形と、社員みんなで会社を語る形のつくり方、そして続けていくと何が変わるのかまでを書きます。

1. 採用がうまくいかない会社に共通する3つの形

ここに挙げるのは、どこかの会社を責めるための話ではありません。真面目に採用に取り組んでいる会社ほど、いつの間にかこの形になっています。

  1. 採用が、担当の方ひとりの仕事になっている。求人を出すのも、問い合わせに答えるのも、面接に立ち会うのも同じ方で、ほかの社員は結果だけを聞いている。
  2. 伝えている中身が、条件だけになっている。給与・休日・勤務地・資格。求人の欄に書けるのはそこまでで、ほかの会社と同じ物差しで並べられてしまう。
  3. 入ったあとの場面が、どこにも書かれていない。初日に何をするのか、分からないときに誰に聞けばいいのか。それを知っている社員の声が、求職者の目に触れる場所に無い。

3つは別々の問題に見えますが、根は同じです。会社のことを語る人が、ひとりしかいないのです。中小企業の採用が難しい原因でも書きましたが、条件の勝負から降りるには、条件の外にある中身が要ります。

2. 担当の方ひとりでは、語りきれないことがある

求職者が応募の前に抱える不安は、ひとつではありません。

研修で、ちゃんと教えてもらえるだろうか。説明に無かったことが起きたとき、誰が助けてくれるだろうか。納期に追われて、毎日ぎりぎりにならないだろうか。先輩にきつく当たられないだろうか。すぐに結果が出なかったとき、どう扱われるのだろうか。

たとえば、入社して2週目に、図面と違う寸法の部品が届いたとします。新人は、それを誰に言えばいいのか分からず、手が止まります。そのとき隣の先輩が「それ、まず班長に見せよか。一緒に行くわ」と声を掛ける。求職者が知りたいのは、こういう場面です。

この場面を語れるのは、採用の担当の方ではなく、毎日その現場にいる先輩です。担当の方がどれだけ熱心に求人の文面を磨いても、現場の一言は書けません。うまくいかないのは担当の方の力不足ではなく、ひとりで語れる範囲を超えたことを、ひとりに任せているからです。

そしてもうひとつ。地元の人は、会社を知らないのではなく、知る機会がなかった。求人は、いま仕事を探している人にしか届きません。まだ探していない人の目に、社員の声で語られた会社の姿が触れる機会が無いまま、応募だけを待っている状態になっていないでしょうか。地元の人に会社を知ってもらう方法も、あわせてご覧ください。

3. 社員みんなで会社を語る形をつくる

弊社が採用でお手伝いしているのは、この「語る人がひとりしかいない」状態を、社員みんなで語る形に変えることです。そのための手段として、マンガを使います。

マンガを選ぶのは、場面を描けるからです。求人の欄には書けない、初日の戸惑いや先輩の一言を、そのまま物語にできます。そして、マンガは社員の方と一緒に作ります。

  1. 社員の方に、入社したころにいちばん困ったこと、助けられた一言をうかがいます。
  2. その話を、入る前の不安に先に答える物語にまとめます。
  3. できあがった物語を、社員の方が自分の言葉で家族や知り合いに渡せる形で配ります。

作る途中で、社員の方が自分の仕事の良さを言葉にし始めます。「うちは、困ったらすぐ聞ける」「最初は誰でも失敗する」。担当の方ひとりのものだった採用が、社員みんなが主体的に関わる取り組みに変わっていきます。読む側の求職者にとっても、会社の人が自分の言葉で語った物語なので、納得がいき、働く姿を実感を持って思い描けます。これが、弊社がマンガ×体験価値と呼んでいるものです。

4. 応募ゼロから、社員の物語を地域に届けた例

大阪市港区の前田機械さまは、大型の金属部品の精密な切削加工を手がける会社です。求人サイトに掲載しても応募がゼロという状態からのご相談でした。

一緒に作った採用マンガは、うまくいった日ではなく、困った日を描いています。新人が戸惑う場面に、先輩の一言で先に答える形です。描いた場面は、社員の方からうかがった実際の困りごとが元になっています。

このマンガをポスティングチラシとして会社の周りの地域へ配布し、あわせてハローワークにも展開しました。配布から10日で見学のお申し込みが入り、その後、採用に至っています。

5. 1回で終わらせず、続けて何が変わるか

前田機械さまは、いまも採用マンガの第2弾を継続して運用しておられます。

続けていくと、変わるのは応募の数だけではありません。1期目で社員の方が語った話が物語になると、2期目には「次はこの話を入れたい」と社員の方から声が上がるようになります。新しく入った方が、次の物語で語る側に回ることもあります。採用が、担当の方ひとりの仕事から、会社みんなの取り組みに育っていきます。

弊社は、マンガを1冊作って納めるのではなく、プロジェクトとして運用しています。配る前には、どの方にどの道筋で届けるかを一緒に決めます。配っている間は、問い合わせや見学の動きを見ます。配った後は、見学から入社、入社後の定着までをつなぎ、その声を次の物語に生かします。2期目・3期目と話を重ねていく、長く続くお付き合いとして一緒に進めています。

よくある質問

Q1. 採用がうまくいかないのは、給与や休日の条件が悪いからではありませんか。

条件が影響するのは確かです。ただ、条件で大きな会社と並べられると、中小の会社はどうしても不利になります。条件の欄の外にある、入ったあとの毎日を社員の声で伝えると、条件とは別の物差しで選ばれるようになります。

Q2. 採用の担当はひとりしかいません。社員を巻き込む余裕がありません。

最初から全員を巻き込む必要はありません。入社して数年以内の方を2〜3人選び、1時間ずつ話をうかがうところから始められます。話をうかがうこと自体が、社員の方が自分の仕事を振り返るきっかけにもなります。

Q3. 社員が自分の会社のことをうまく話せるか心配です。

上手に話していただく必要はありません。「入ったころ、何に困りましたか」「誰の一言に助けられましたか」と、具体的な場面をうかがえば、多くの方が自然に話してくださいます。話をまとめて物語にするのは、こちらの仕事です。

Q4. マンガにすると、会社が軽く見られませんか。

描くのは、社員の方からうかがった実際の困りごとと、それにどう向き合っているかです。笑いを取るためのマンガではなく、入る前の不安に誠実に答える物語にするので、軽く見られるよりも、会社の人柄が伝わる形になります。

Q5. まず何から始めればよいですか。

入社して3年以内の方に、「入る前、いちばん心配だったことは何でしたか」と「入ってから、誰のどんな一言に助けられましたか」の2つを聞いてみてください。その答えが、御社が求職者に語るべき物語の芯になります。

最後に、ひとつだけうかがわせてください。

御社の採用のことを、担当の方以外の社員の方は、どなたが語れるでしょうか。

その方の声が、まだ求職者に届いていないのだとしたら、そこから始められます。

すでに出ている費用に、何が返っていますか。

求人サイトの掲載料、展示会の出展料、広告費。どれも、もう払っている費用です。その額に対して何人採れたのか、何件が商談になったのか。御社の数字を入れると、そのまま出ます。会社名もお名前も要りません。

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社員の方と一緒に、入ってからの不安に先に答えるマンガを作り、地域の家庭や求人の窓口へ届けるところまで運用しています。採用マンガプロジェクトを見る

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採用がうまくいかないとき、足りないのは担当の方の力ではなく、会社を語る社員の声です。

2026年10月11日

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