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地元で採用するメリットは、何でしょうか?
近さは、知っていただいて初めて働きます

公開日:2026年9月28日
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近さは、知っていただいて初めて働きます
朝の富田林・寺内町の古い町並みで、通学・通勤する地元の人たちを背にこちらを見ているところ。地元で採用するメリットは、近さが会社と働く人の両方に効くことです

地元だけで人を探すのは、網を小さくするようで不安になりませんか。

「全国に求人を出しても来ないのに、近所に絞ったら、もっと来なくなるのではないか。地元で採用するメリットは、本当にあるのでしょうか」

地元で採用するメリットは、近いことが会社と働く人の両方に効くことです。通う負担が小さく、暮らしと仕事が同じ町の中にあり、入る前に会社の様子を確かめに来られます。ただし、このメリットが生きるのは、地元の方が御社を「知っている」場合だけです。地元の人は会社を知らないのではなく、知る機会がなかった。多くの会社はここで止まっています。

以下、地元採用のメリットを働く人の側と会社の側に分けて整理し、そのメリットがなぜ生かされないのか、どうすれば生きるのかまでを書きます。

1. 「地元に絞ると人が足りない」という不安

地元採用を考える会社の方が最初に抱くのは、人数の不安です。通勤圏に住む人の数は決まっています。そのなかで、いま仕事を探している人はさらに少ない。全国の求人サイトで来なかったものが、狭い範囲で来るとは思えない。もっともな心配です。

ただ、この計算には前提があります。「いま仕事を探している人」だけを数えている、という前提です。通勤圏には、今の職場に小さな不満を抱えながら、まだ探し始めていない方がたくさんおられます。家族の都合で遠くへ通うのがつらくなった方、子育てがひと段落した方、地元へ戻ろうか迷っている方。その方々は求人サイトを開いていないので、数に入っていません。

2. 地元採用のメリットを、働く人と会社に分けて見る

地元で働くことのメリットは、会社だけのものではありません。働く人の側にも同じだけあります。だから長く続きます。

  1. 働く人にとって、通う負担が小さい。片道の時間が短いほど、朝と夜に使える時間が増えます。家族の用事や体調の変化にも応じやすくなります。
  2. 働く人にとって、暮らしと仕事がつながる。自分の作った物や関わった仕事が、同じ町のどこかで役に立っている。それが見える距離で働けます。
  3. 会社にとって、入る前に会える。近いので、見学や短い面談に氣軽に来ていただけます。お互いの顔を見てから決められるので、入ってからの食い違いが減ります。
  4. 会社にとって、続きやすい。引っ越しや長距離の通勤が理由で辞める、ということが起きにくくなります。
  5. 両方にとって、評判が回る。地元で働く社員の方が、家族や知り合いに会社の話をします。その話が、次に働く人を連れてきます。

5つめは見落とされがちですが、いちばん大きなメリットです。マイナビの2027年卒を対象にした新卒調査では、地元での就職を希望する学生が58.7%でした。同じ調査で、地元の会社を知ったきっかけの1位は「家族や知り合いの勤務先企業の話を聞いたことがある」で44.0%です。新卒の調査なので中途の方にそのまま当てはめることはできませんが、地元の会社は人の話を通じて知られる、という傾向は読み取れます。

3. メリットがあるのに、生かされない理由

ここまでのメリットは、どれも「地元の方が御社を知っている」ことが前提です。ところが実際には、毎朝会社の前を通っている方でさえ、中で何を作っているのか、どんな人が働いているのかをご存じないことがほとんどです。

求人票は、いま探している人にしか届きません。探していない方の日常には、御社の名前が出てくる場面がありません。だから、近くに住んでいても候補に入らない。地元の人に会社を知ってもらうには、求人票より先に、暮らしの中へ置くことが要ります。

もうひとつあります。働く側は、近いというだけでは決めません。応募の前に、入ったあとの様子を想像します。分からないことを誰に聞けばよいのか。慣れないうちに失敗したら、どう言われるのか。近所の会社だからこそ、合わなかったときに氣まずいのではないか。こうした不安に答えが無いまま、条件だけを並べても、メリットは届きません。

4. 近所の方に、働く姿を先に届けたマンガ

大阪市港区の前田機械株式会社さまは、大型金属の精密切削機械加工をされています。求人サイトに掲載しても応募がゼロ、という状態からのご相談でした。

一緒に作った採用マンガは、うまくいった日ではなく、困った日を描いています。初日に工具の場所が分からず立ち尽くす新人に、先輩が声を掛ける。説明と違うことが起きたとき、先輩が叱らずにどこで詰まったのかを聞く。入る前に抱く不安に、先輩の一言で先に答える形です。

このマンガをポスティングチラシとして会社の周りの地域へ配布し、あわせてハローワークにも展開しました。配布から10日で見学のお申し込みが入り、その後、採用に至っています。近いから見学に来られる、という地元採用のメリットが、知る機会を作ったことで初めて動いた例です。現在は第2弾を継続して運用しておられます。

5. 地元採用は、1回配って終わりにしない

弊社がお手伝いしているのは、マンガを1冊作ることではありません。まず社員の方に、入ったころに困ったこと、そのとき誰に何と言われたかをうかがいます。社員の方ご自身が、自分の会社の良さを言葉にし直す場になります。そうして生まれた物語は、社員の方がご家族や知り合いに渡せる物にもなります。

配る前には、どの町のどの方に届けるかを一緒に決めます。配っている間は、問い合わせや見学の動きを見ます。配った後は、見学に来られた方がマンガで読んだ先輩に実際に会うところまでつなぎます。地元の評判は一度では回りません。2期目・3期目と話を重ね、町の中で御社の話が出る回数を少しずつ増やしていく。そういう、長く続くプロジェクトとして一緒に運用しています。

Q1. 地元に絞ると、応募の数が減りませんか。

いま探している人だけを数えると、減るように見えます。ただ、通勤圏には、まだ探し始めていない方が多くおられます。その方々に御社を知っていただければ、数え方そのものが変わります。

Q2. 近所の人を採ると、辞めるときに氣まずくなりませんか。

その心配は働く側も同じように持っています。だからこそ、入る前に仕事の様子と職場の空氣を正直に伝えることが大切です。入ってからの食い違いが小さければ、辞める理由そのものが減ります。

Q3. 地元の人は、どうやって会社を知るのですか。

家族や知り合いの話から知ることが多い、という調査結果があります。社員の方が話しやすい材料を持っていること、そして探していない方の日常に御社の名前を置くこと。この2つが入口になります。

Q4. ポスティングは以前やって、反応がありませんでした。

反応がなかったのは、配ったことではなく、配った中身のほうに理由があることが多いです。求人票をそのままチラシにしても、探していない方は読みません。読んで、働く姿が浮かぶ中身にすることで、同じ配り方でも受け取られ方が変わります。

Q5. 何から手をつければよいですか。

会社から通える範囲に住んでいる社員の方おひとりに、「入る前に、この会社のことをどのくらい知っていましたか」と聞いてみてください。その答えが、地元の方が御社について知らないことの一覧になります。

最後に、ひとつだけうかがわせてください。

御社の前の道を毎朝通っている方は、御社の中でどんな人が、どんな顔で働いているかをご存じでしょうか。

ご存じないのだとしたら、地元採用のメリットは、まだ手つかずのまま残っています。

すでに出ている費用に、何が返っていますか。

求人サイトの掲載料、展示会の出展料、広告費。どれも、もう払っている費用です。その額に対して何人採れたのか、何件が商談になったのか。御社の数字を入れると、そのまま出ます。会社名もお名前も要りません。

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近所の方に働く姿を先に届けるマンガを、社員の方と一緒に作り、地域へ届けるところまで運用しています。採用マンガプロジェクトを見る

御社の場合はどうか、一度お話をうかがうこともできます。30分の面談を予約する

地元で採用するメリットは、近さそのものにあります。ただ、その近さは、知っていただいて初めて働きます。

2026年9月28日

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