
カテゴリ:キャラクター
名刺も渡した、パンフレットも置いてきた。それでも半年後、相手は御社を思い出せない——。この「覚えてもらえない」は、説明が足りないからではありません。思い出すための取っ手が無いからです。会社の顔になるキャラクターは、その取っ手をつくります。派手な知名度づくりの話ではなく、取引圏で一番手に浮かぶための、地味で確実な設計の話をします。
「良い会社なのに、思い出されない」の正体
相手の頭の中で、御社は同業他社と並んで置かれています。技術力も価格も、比べてみないと差が分かりません。そして人は、比べる前に思い出せた会社の中から選びます。つまり勝負は、検討が始まる前に半分ついています。
ここで効くのが、名前ではなく絵の記憶です。社名は同業と似た漢字の並びになりがちですが、キャラクターは他社と重なりません。「あの、猫のロボットの会社」と呼ばれれば、相手は社名を忘れていても御社にたどり着けます。
一度の強い印象より、繰り返しの小さな接触
心理学には単純接触効果(ザイアンス/R.B. Zajonc, 1968年)という知られた現象があります。特別な体験でなくても、繰り返し目に触れたものに人は好意的な評価を持ちやすい、というものです。
ここが中小企業にとって希望のある話です。一度の大きな広告費で強く当てにいく戦い方では、体力のある会社に勝てません。けれど同じ顔を、日常の接点に何度も置き続けることなら、規模に関係なくできます。年に一度の派手な露出より、毎月届く一枚のほうが、記憶には残ります。
キャラを「会社の顔」にする4つの置き場所
- 名刺と封筒——最も確実に相手の手に渡り、机に残ります。ロゴの横に小さく置くだけでも、次に会った時の入口になります。
- SNSのアイコンと投稿——タイムラインは流れます。文章が違っても顔が同じなら、流れの中で同じ会社だと分かってもらえます。
- 車両・作業着・現場の掲示——地域で走る車や現場の囲いは、毎日誰かの目に触れる自社メディアです。取引圏が地元なら、ここが一番効きます。
- 採用と展示会の配布物——初対面の相手に、社名より先に覚えてもらう入口になります。持ち帰られた紙が捨てられても、顔は残ります。
逆に効きにくいのは、キャラを作って終わりにすること、媒体ごとに絵柄を変えること、そして何の会社かが伝わらない可愛さだけを追うことです。目的は人気者になることではなく、御社の仕事と結びついた形で思い出されることです。
私たち自身も、同じことを試しています
私たちは自社キャラクターのアマンディーヌを、ブログのアイキャッチからSNS、資料の表紙まで同じ顔で使い続けています。海外でも、ジャパンエキスポへの出展を11回重ねてきました。毎回ブースの見せ方は変えても、顔だけは変えない。派手な結果を約束するものではありませんが、顔を変えないこと自体が資産になるというのが、続けてきて感じていることです。
よくある質問
Q. 中小企業でも効果はありますか。
A. 全国区で有名になる必要はありません。取引圏・採用圏の中で一番手に思い出されれば十分です。範囲を狭く決めるほど、少ない接触回数で届きます。
Q. 何から始めればいいですか。
A. 新しい媒体を増やす前に、いま毎日人目に触れている場所——名刺・封筒・SNSアイコン・車両——に同じ顔を載せるところからです。
Q. ゆるキャラを作ればいいのですか。
A. 可愛さより「何の会社か」が伝わるかを優先してください。業種や仕事の中身から離れた見た目は、覚えられても仕事に結びつきません。
Q. 社内の「遊びに見える」という声にどう答えますか。
A. 目的は認知の一番手を取ることだと共有するのが早道です。指標も「かわいいか」ではなく「取引先が社名を言わずに御社を説明できるか」に置きます。
相手が、御社を何と呼ぶか
取引先や求職者が、御社を誰かに紹介する場面を想像してみてください。社名がすぐ出てこなかったとき、代わりに何と言うでしょうか。その一言を用意しておくことが、会社の顔をつくるということです。
自社らしい顔づくりを考えてみたい方は、キャラクター・ショートアニメ制作の事例をご覧ください。
キャラが動くと、接点はどう変わるか。


