御社の魅力を、物語にして、世界中にファンを。

なぜフランスで日本のマンガは根づいたのか?
30年続いた理由は、ブームではありません

公開日:2026年8月8日
TOP > ブログ > なぜフランスで日本のマンガは根づいたのか?
30年続いた理由は、ブームではありません
なぜフランスで読まれるのですか? 30年続いた、会える場の数

フランスで日本のマンガやアニメが好まれている、という話はよく耳にします。では、なぜフランスなのでしょうか。そして、それはいつまで続くものなのでしょうか。

先に結論を申しあげます。フランスの日本マンガ人氣は、数年で終わる流行ではありません。現地の人たちが自分の手で30年以上続けてきた文化だからです。日本から売り込んで作られた市場ではなく、向こうが先に好きになり、向こうが場をつくり続けてきた。そこが他の国と決定的に違います。

1993年ごろから、途切れずに続いている

根拠になるのは、イベントの回数です。私はデジタルコンテンツ協会が発行するデジタルコンテンツ白書で、フランスの章を執筆してきました。その2013年版に載っている開催回数から、それぞれの始まりが逆算できます。

  1. Matsuri Epitanime(旧Epitanime)は2012年に第20回。つまり1993年ごろの開始です。
  2. Japan Expo は2012年に第13回。2000年の開始です。
  3. Paris Manga は2012年2月に第13回。2005年ごろの開始です。旧称はParis Manga – Sci-Fi Showで、現在の公式名称はParis Manga By TGSに変わっています(2026年8月7日に公式サイトで確認)。2026年10月3日から4日に、40回目がパリ北郊のヴィルパントで開かれます。

いちばん古いMatsuri Epitanimeは、2026年も6月13日にパリ近郊のクレムラン・ビセートルで開かれました。公式サイトによれば、14時から20時までの昼の部と、20時30分から翌朝6時までの夜通しの部という構成です。30年以上、同じ協会が続けています。ブームであれば、30年は続きません

さらに白書2013には、2012年度のフランスで日本のマンガや大衆文化を扱ったイベントが大小あわせて年間58件あったと記録しています(出典はイベント情報サイトのNautiljon)。これは2012年度の数字ですので、いまも同じ件数だとは申しあげません。ただ、当時の私の記述はこうです。異国の地で、日本のマンガや大衆文化を扱ったイベントがこれほどある国は、世界でもまれである、と。

フランスに根づいた4つの理由

現地に11回通ってきた立場から、理由を4つに整理します。

  1. 絵で語る本を、大人が読む土壌があった。フランスにはバンド・デシネという独自のマンガ文化があります。アングレーム国際マンガフェスティバルは2012年に第39回を数えました。子ども向けではなく、絵の本を大人が本屋で買う習慣が先にあった国です。日本のマンガは、その棚の隣に入っていけました。
  2. 主催しているのが日本人ではない。これらのイベントは、フランスの協会や愛好家の方々が自分たちで立ち上げ、自分たちで運営しています。日本側が広報のために持ち込んだ催しではありません。だから景氣や政策が変わっても消えません。
  3. パリの一点集中ではなくなった。白書2013は、数年前までパリ開催が大半だったものが、フランス全土へ広がったと記録しています。日本の大衆文化が比較的少なかったクレルモン・フェランのような地域でも開かれるようになりました。都市の一部の趣味から、生活圏の中の楽しみへ移ったということです。
  4. 翻訳出版のインフラが先にあった。白書2009には、現地の出版社が日本作品を翻訳出版している状況を記録しています。イベントで知って、書店で買える。この往復があったから、一過性で終わりませんでした。

ここからが、日本の会社にとっての本題です

フランスで日本文化が好かれているという事実は、そのままでは自社の追い風になりません。好かれているのは日本の作品であって、御社ではないからです。

白書2013で私は、山陰国際観光協議会(島根県・鳥取県および各市で構成)がJapan Expoへ2012年から2013年にかけて連続出展された事例を、現地で取材しました。そのとき同時に書いたのが、続かない理由のほうです。地方公共団体は1回の出展で成果が出ないとあきらめてしまう。担当者が代わると情熱が失われる。この2つです。

一度行けば知られる、という場所ではありません。年に一度の数日間に、数百社が並びます。2026年のJapan Expoは7月9日から12日、パリ北部のヴィルパント展示場で25周年として開かれ、出展者は800社を超えました。その中の1社として立つわけです。

だからこそ、行く前と、その場と、帰ったあとの3つを設計しておく必要があります。

  1. 行く前に、現地の人が読める形で自社の物語を用意しておく。言葉が違う相手に、会社概要を訳しただけの資料は届きません。
  2. その場では、説明する前に立ち止まってもらう。日本の絵柄は、フランスでは説明を省いて伝わる数少ない手段です。
  3. 帰ったあと、その関係を次の一年へつなぐ。1回で判断せず、続ける前提で回数を決めておくことです。

私たちはフランスのJAPAN EXPO等に11回出展してきました。回数を重ねて分かったのは、成果が出るかどうかは、その4日間の出来ではなく、前後の設計で決まっているということでした。

よくある質問

Q1. フランスの人氣は一時的なブームではないのですか。

1993年ごろに始まったイベントが2026年も続いています。少なくとも30年、途切れていません。ただし作品ごとの流行り廃りはありますので、特定の作品名に乗る形の企画は寿命が短くなります。

Q2. なぜフランスなのですか。ほかのヨーロッパの国ではないのですか。

ベルギーやスイスにも日本文化のイベントはあります。それでもフランスを主軸に申しあげているのは、件数と歴史の厚みが違うからです。私どもも、実際に足を運んできたのはフランスとその周辺です。行ったことのない国について、分かったようには書けません。

Q3. 中小企業でも出られるものですか。

出られます。パリ以外の地方開催も増えていますし、規模の小さいイベントもあります。ただ、出展料・区分・申込時期はイベントごとに大きく違いますので、必ず各公式サイトでご確認ください。Japan Expo については別記事で、公式に確認できることと確認できないことを分けて整理しています。

Q4. 海外向けに何を用意すればよいですか。

最初に用意していただきたいのは、翻訳ではなく物語です。何を作っている会社か、なぜそれを続けているのか。その順番が絵で見えていれば、言葉が分からない相手でも足を止めます。翻訳はそのあとの工程です。

最後に、ひとつだけうかがわせてください。

御社の商品を、言葉がまったく通じない相手に、絵だけで説明できますか。

言葉に詰まるなら、そこが海外で止まっている場所です。いまお使いの英文パンフレットを1部お持ちください。どこまでが絵で伝わっているかを一緒に見ます。

言葉の通じない場所で、絵から入って商談につないだ実例をご覧いただけます。実績を見る →

同じ場所で、先に一歩を踏み出した例があります。

参考実績

合同食品さま コロッケ姫のナチュラル革命【食品】コロッケ姫のナチュラル革命|合同食品さま実績を見る →

参考ブログ

ジャパンエキスポの出展料はいくらですかジャパンエキスポの出展料は、いくらですか?公式サイトで確認できる事実と、できない事実記事を読む →

2026年8月8日

この話題についてもっと知りたい方へ

30分のZOOM診断で、御社の課題と解決方針をお伝えします。

今すぐペルソナ体験を予約する
← ブログ一覧へ戻る

PAGE TOP

お問い合わせ

まずは質問だけでも構いません。

取材・提携・お見積りなど、面談のご予約以外のご用件はこちらへどうぞ。お電話は 06-6121-6062 でも承ります。

ご入力内容はプライバシーポリシーに沿って取り扱います。