クライアント
大阪糖菓株式会社様
業種
菓子製造業
サービス内容
広告マンガ
目的
海外の方にコンペイトウの魅力を知ってもらう
ターゲット
10代後半〜20代前半のヨーロッパ女性
メディア
WEB、HP、SNS、冊子etc...
作家
セカイメグル
コメント
【食品】コンペイトウ王国物語_第4話『出会いと別れ〜コンペイトウに想いを込めて〜』込めた想いが味を超える!
【あらすじ】
バチバチと睨み合う二人の王子。
「シイラ!どっちが美味しいコンペイトウを作れるか勝負しよう」。
ソルトは国を挙げた物量作戦に出る。
手先の器用な職人を集め、大型機器を投入し、「我が国の機動力を使えば圧倒的勝利は間違いない」と自信満々。
一方、他国で戦うシイラは、民衆一人ひとりの声を聞くことから始めた。
「生活が楽しくなったらいいな」「仲の良い人が増えればいいなあ」「もっと美しい街になればいいな」。
皆が喜ぶ未来をコンペイトウで表現しよう。
子供たちも「僕たちもお手伝いします!」と加わり、街のみんなで手を動かしていく。
判定は、シイラの勝ち。
「納得ができない!」と憤るソルトに、理由が告げられる。
「ソルトのコンペイトウは味も申し分ないです。ただ、シイラは民衆のみんなと楽しそうに作っていました。コンペイトウにはみんなの想いが込められていて。味だけじゃないのです」。
「次こそは負けないからな、覚悟しておけ!」と去るソルト。
姫は二人にお返しのコンペイトウを贈り、それぞれの旅路へ。
数ヶ月後、一通の手紙が届く。
「愛するコンフェへ。賊が侵入してきて大変なことに…あなたの力が必要なの。母より」。
物語は、急転する。
【なぜこのシーンを描いたのか】
この第4話の中心には、〈何を作るかより、誰とどう作るか〉という問いがあります。
物量と設備のソルトと、対話と共作のシイラ。
勝敗を分けたのは味ではなく、作る過程に込められた想いでした。
これは、大量生産の時代にあって、一粒一粒に時間と手をかけるコンペイトウ作りの哲学そのものです。
大阪糖菓さまのものづくりの姿勢を、説明ではなく勝負の結末で語る。
そのために、あえて「味は互角」という設定にしています。
さらに、民衆や子供たちが制作に参加する場面は、作り手と受け手の境界を溶かす描写です。
自分も作る側に立った人は、その商品を自分の物語として語り始めます。
そして最終コマの母からの手紙が、平和な日常から一転、次章の危機を予告します。
読者を離さない連載の設計です。
【マーケティング解説】
この一話には、三つの技術が組み込まれています。
第一に、価値の再定義です。
味や性能で比較される土俵から、想いと過程という比較されない土俵へ。
機能の差が小さくなった市場では、どう作られたかの物語が選ばれる理由になります。
第二に、顧客参加型のものづくりです。
民衆と共に作るシイラの姿は、顧客を巻き込むブランドの姿の寓話です。
参加した人の愛着は、受け取るだけの人の愛着より深くなります。
第三に、クリフハンガー構成です。
心理学では、完了した事柄より未完了の事柄のほうが記憶に残りやすいことが、ツァイガルニク効果として知られています。
不穏な手紙の引きは、読者の頭の中に物語を住まわせ続け、次話への再訪問を自然に促します。
キャラクターへの愛着を入口に商品世界へ引き込む、キャラクターIP(知的財産)の考え方に沿った設計です。
【裏どり・データ】
この打ち手の合理性は、データが裏づけます。
日本政府観光局によると、2024年の訪日外国人数は約3,687万人と過去最多を記録し、日本文化への関心は世界規模で高まっています。
農林水産省の統計では、農林水産物・食品の輸出額は拡大を続け、政府は2030年に5兆円という目標を掲げています。
菓子を含む日本の食は、海外市場という大きな追い風の中にあります。
さらに日本貿易振興機構などの調査では、海外における日本のマンガ・アニメへの好感が、日本製品全般への購買意欲につながることが繰り返し示されています。
消費の潮流も、モノの機能からコト・意味の消費へと移っており、作り手の想いや過程を伝える物語の価値は年々高まっています。
想いのものづくりを勝負の形で描く本話の設計は、感覚ではなく裏づけのある構成なのです。
【他業界への応用・横展開】
この〈作る過程を物語で見せる〉手法は、菓子業界に限りません。
製造業では、職人の手仕事や品質へのこだわりを物語化すれば、価格競争から離れた指名につながります。
農林水産の分野では、生産者の想いを主人公の体験として描くことで、一次産品が選ばれる理由を持ちます。
建設・施工の業界でも、現場の声を聞きながら作る姿勢は、そのまま信頼の物語になります。
教育・人材の分野では、共に作る経験の価値を伝える教材になります。
伝統工芸では、手間ひまの意味を国境を越えて伝える器になります。
過程にこそ価値があるすべての業種にとって、マンガは想いの翻訳機になるのです。
【まとめ・本質】
何を作るかより、誰と、どう作るか。
第4話が描いたこの本質は、コンペイトウというお菓子に込められた作り手の哲学であり、比較されないブランドを作る道筋です。
味は模倣できても、想いの物語は模倣できません。
説明ではなく物語で、競争ではなく共感で。
その答えを、この一話は勝負の形で示しています。
リンク
https://konpeitou.jp/cartoon/