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一度の発信で終わっていませんか?
 ファンが育つ「連載漫画マーケティング」という考え方

公開日:2026年7月12日
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アマンディーヌ

1.一度きりの発信で、関係が途切れていませんか

広告を出した。SNSに投稿した。そのときは反応があっても、数日経てば忘れられてしまう——。単発の情報発信を繰り返すたびに、また一から関心を集め直している。そんな手応えのなさを感じていませんか。

単発の発信は「認知」は取れても、「関係」は積み上がりません。次に会うときには、またゼロからのスタートになってしまうのです。

これは氣分の問題ではありません。日経リサーチが企業間取引の購買・選定・決裁を担当する2,132人に聞いた調査では、新しい取引先を社内で提案したときに却下される理由のトップが「会社の知名度」でした(「価格の妥当性」と並んで最も高い)。さらに「営業担当者と会うか決めるとき」に重視される要素は、「品質・性能」に次いで「知名度・ブランド力」が2番目(出典:日経リサーチ BtoB購買プロセス調査 n=2,132)

知られていない会社は、品質を見てもらう前に消えます。

2.単発の発信が積み上がらない3つの理由

理由1. 検討が始まってからでは、間に合わない

「じっくり検討されるBtoBだから、時間をかけて追いかければいい」——これは事実に反します。才流が労務担当者600人に聞いた調査では、発注までの期間で最も多いのは「1か月〜3か月未満」。1年以内の発注が92.8%を占めました。(出典:才流【労務担当者編】BtoB商材の導入実態調査 n=600)

しかも、買い手が動き出すきっかけの最多は「法改正があると知ったとき」、次いで「トップダウンで指示があったとき」どちらも、こちらの都合では作れません。

つまり——相手が動き出してから存在を知ってもらうのでは、間に合わないのです。同じ調査は、一次選定の土俵に上がる鍵として「検索エンジン対策」「外部からの紹介」「第一想起されること」の3つを挙げています。私たちに作れるのは、この「第一想起」だけです。

理由2. 売り込みが前に出て、身構えられる

毎回「買ってください」が主役だと、読み手は警戒します。関心の入口が狭くなり、届く前に閉じられてしまいます。

Gartnerが2024年8〜9月にBtoB購買担当者632人へ実施した調査では、73%が「的外れな発信を送ってくる会社を積極的に避ける」と答えています。(出典:Gartner, 2025 n=632)押しつけの発信は、無視されるのではなく、嫌われます。(海外の調査です)

理由3. 発信が「点」のままで、記憶に残らない

バラバラの投稿は、記憶の中でつながりません。そして——人は、まとめて1回より、間隔をあけて複数回のほうが覚えます。

3.発想の転換——「連載」で関係を育てる

ここに、心理学で最も頑健とされる知見のひとつがあります。Cepedaらは184本の論文・254の研究・のべ14,811人を統合し、同じ量の学習でも、一度にまとめた場合の正答率が36.7%だったのに対し、間隔をあけて分散させた場合は47.3%になったと報告しました。(出典:Cepeda et al., 2006, Psychological Bulletin 132(3))

この差がどれほど揺るがないか。271通りの比較のうち、効果がなかった・逆効果だったのは、わずか12件。論文はこれを「きわめて頑健(quite robust)」と表現しています。

連載とは、この「分散」を意図的に作る設計です。同じ熱量で一度に語るより、間隔をあけて何度も届けるほうが、相手の中に残る。連載漫画マーケティングが効くのは、根性論ではなく、この構造があるからです。

そして、なぜ漫画なのか。心理学者Bowerらの実験では、同じ単語リストをただ暗記した群の再生率が13%、物語として覚えた群は93%——約7倍の差が出ました。(出典:Bower & Clark, 1969)情報は忘れられますが、物語は残ります。登場人物に共感が生まれれば、商品やサービスは物語の一部として自然に伝わります。

4.連載漫画マーケティングを続けるための3つの視点

視点1. 主役は商品ではなく「読者に近い誰か」

読者が自分を重ねられる登場人物を主役に置きます。商品はその人の課題を解く道具として登場させると、押しつけになりません。理由2のとおり、主役が商品になった瞬間、73%に避けられる側に回ります。

視点2. 1話で完結させず、「引き」を残す

毎回きれいに終わらせず、次回への期待を少し残す。この「引き」が、継続して読んでもらうための原動力になります。

ただし、ここで正直に申し上げます。「回数を増やせば増やすほど好かれる」わけではありません。反復接触と好意の関係を81本の論文・268の曲線から再検証したメタ分析では、両者の関係は「上がってから頭打ちになる」逆U字型でした。(出典:Montoya et al., 2017, Psychological Bulletin 143(5))

効くのは「回数」ではなく「毎回、中身が進むこと」です。同じ話を送り続けることは連載ではありません。

視点3. 続けられるペースで設計する

力を入れすぎて途中で止まるのが一番もったいない。無理なく続く更新ペースと制作体制を、はじめに決めておくことが肝心です。理由3の分散効果は「間隔をあけて、続くこと」で初めて働きます。3話で力尽きる大作より、地味でも続く連載のほうが強い——研究が支持しているのは、こちらです。

5.よくある質問(FAQ)

Q. 何話くらい続ける必要がありますか?

目的や題材によって変わります。まずは短いシリーズで反応を見ながら、続け方を一緒に調整していく進め方をおすすめしています。なお「何回が最適か」を示した研究はありません。視点2の逆U字は「頭打ちがある」ことまでは示しますが、最適回数までは特定していません。断定する会社があれば、根拠をお確かめください。

Q. どこで発信すればいいですか?

自社サイト、SNS、メールマガジン、採用ページなど、既にお客様や候補者が見ている場所に載せるのが基本です。新しく人を集めるより、今ある接点で続きを届ける方が効率的です。

Q. どのくらいの効果が見込めますか?

効果は事前にお約束できるものではありません。上でご紹介した研究は「記憶に残りやすくなる」ことを示すもので、「だから売れる」を証明したものではありません。そこは飛躍させずにお伝えします。

連載は、反応を見ながら育てていく施策です。だからこそ、計測しながら改善していく前提でご一緒します。

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最後に、ひとつだけうかがわせてください。

この半年で、同じお客さまに何回接点を持ちましたか。

1回で止まっているなら、記憶に残る前に終わっています。直近の発信を3つだけ教えてください。

同じ形式を間隔をあけて届け続けたことで、ファンがついた事例です。

参考実績

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参考ブログ

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